低線量被曝の人体への影響が心配されていますが、その予防のためにはどうすれば良いのか、以下、医師である辻直樹氏(東京・四ツ谷で開業されています)のfacebook上での発言です。
低線量被爆における「ガン以外」の疾患への影
作成: 辻 直樹 日時: 2012年1月16日
ここに興味深い論文があるこれは「リクビダートル:事故処理作業」に従事した人の多くの身体的影響をリサーチしたものだ詳しくは内容を読んでみていただきたいが、ここでは個人的な考察のようなものを書いてみたい
このような論文は世界中に沢山あるにも関わらず、国内ではいまだに
*甲状腺ガン増加の有無
*奇形増加の有無
にたいして「のみ」焦点があたり、専門家とい称する方々が
*そのような事例は考えにくい
*広島長崎でも甲状腺ガンは増加しなかった
などといった「前時代的」な発現げ繰り返されている
論文にもあるように、放射線とくに「内被爆」に関してはデリケートな判断が必要だ
当然のように外被爆 と比べるのはナンセンスであるが(今でも外被爆線量を基準に内被爆が語られている)、同じ内被爆においても
*取り込まれた放射性物質自体の量
*その物質からの線量
*取り込んでから経過した時間
*取り込まれた部位
*取り込んだ年齢
などのパラメータによって大きく変わっている
論文中にもあるが、簡単に説明すると「内被爆は大きく3つのグループ」に分けられるようにう思う
1:被爆による障害はあるが、その損傷が「自己修復を下回る」レベル
2:被爆による放射線が活性酸素が発生し、その活性酸素によって組織/細胞が犯されるレベル
3:被爆による放射線が直接DNAを破壊し、それによる自己修復のエラーによってガンが発生するレベル
だ
1に関しては、いまだ結論はでないが「ホルミシス効果」と呼ばれるもので「低線量の被爆は身体に良い」という理論の元だ
そして今日本で「ようやく」言われ始めたのが「3」だ
しかし、現実には「2」のレベルが圧倒的に多いであろう(論文においてもそれによる患者数が多い)
過去のノートにも書いているが、2の最大の問題点は「放射線によって発生した証拠が得られない」という部分であろう
この論文では「リクビダートル従事者」と「非従事者」を分けて「大量の人数」と「長い経過時間」からデータを抽出している
データの抽出には2パターンあってもよいであろう
*3.11以前(20~30年間)のデータと3.11以降のデータ比較
*3.11以降であっても「東日本」と「西日本:または沖縄」との比較
比較は「疾患数」ではなく「疾患増加率」に注目すべきである
話がそれてしまったが、上のデータというものは「今の状況を長期間放置」して初めて明らかになるデータであり、「今現在の我々に有意義なデータ」ではない (我わらは将来の人間のためのデータになる側)
日本では本格的なリクビダートルはまだ始まってはいない
過去にこのようなデータが存在するのであるから、その作業自体をもう少しじっくり考えねばならないし、内被爆に対する対応法も本気で取り組まねばならない
先ほどあげた
1:被爆による障害はあるが、その損傷が「自己修復を下回る」レベル
2:被爆による放射線が活性酸素が発生し、その活性酸素によって組織/細胞が犯されるレベル
3:被爆による放射線が直接DNAを破壊し、それによる自己修復のエラーによってガンが発生するレベル
において問題となるのは「2、3」だ
加えて「3でないなら無視:2に対する対策をとらない」がさらに問題だ
日本は「予防医学/予防治療」に関しての認識がほぼないといっても良い
「早期発見医学である人間ドックを予防医学」と呼んでいる状態
予防医学とは「病気にならないために施される医療」でなくてはならない
その意味では「2に対する予防医療体制」は真剣に考えなくてはならない問題だと私は認識している
爪ミネラル検査によって検出されるのは「体内ミネラルの変化/動態」である
*急激なセシウム、ストロンチウム、ウランの増加の有無:3への予防策
*SODミネラルのバランス:2への予防策
という2つのものの見方が重要であろう
どちらにしても「予防医療とは診断がつく前に施される医療」であるわけで、今のような「多くの人が低線量内被爆の可能性がある状態」であれば、当然それに対する対策はすぐにでも初めてよいと感じている
*ミネラル補充
*抗酸化物質の補充
*SODの活性化
この3点は今すぐにでも始めるべきではないだろうか