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原発を笑い飛ばせ! 経産省前テント「原発よせ(寄席)」

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脱原発運動のための砦の役割を果たしつつある経産省前テントにて、12月3日に行なわれた真打の柳家三壽を招いての「原発よせ(寄席)」の模様を、以下、野次馬雑記さんのブログより。
 
 

12月3日(土)、経済産業省前のテント内(写真下)で「明大土曜会」主催の「原発よせ(寄席)」が開かれた。今回と次回の2回に分けてその様子を報告する。(「原発よせ」は「原発やめろ」の意味。寄席との語呂合わせ。)
雨にも関わらず、テント内は満席(といってもテントは狭いので20人も入れば一杯になるのだが・・)。
読者の皆さんがその場で聞いているようなライブ感で読んでいただきたいと思い、寄席の前半部分を完全「紙上中継」する。(後半は落語なので省略)
司会は明大の米田氏。出演は真打の柳家三壽(やなぎや さんじゅ)さん(写真上中央)。三壽さんは明大出身で「明大土曜会」のメンバーでもある。

『司会 それでは、これから原発よせ寄席をやりたいと思います。師匠の紹介をしたいと思います。私は米田と申しますが、M66という何か秘密団体みたいな(団体の)世話人をやっています。M66というのは、明治大学に66年(1966年)に入学して明大学費闘争を闘った仲間という意味です。
この師匠も当時鈴木猛といっていたんですが、私はずいぶん逮捕歴があるんですが、唯一逮捕に関して負けている点があります。彼は1年生の時に凶器準備集合罪で捕まっている。私は大学3年生の時かな、その後、実刑にまでいったんですが、彼は私より唯一逮捕に関しては優れている、そんな男です。じゃあ師匠、よろしくお願いします。

柳家三壽
いやー、どうもどうも。霞ヶ関で一席なんてえのは夢でしたね、これは。
全国から結集した学友並びに労働者諸君、同志諸君。えー、原発ね、もちろん私は反対です。やっぱり日本の国は狭いからね、あんなことあると、ほんととりかえしのつかないことになっちゃいます。
私は気仙沼の出なんで津波も大変でしたが、気仙沼もさっき塩釜の女の子いたけど、塩釜だって時が来れば復興するんです。でも原発だけはこれはちょいとね、始末が悪いんでね、やっぱりあの反対を唱えていかなけりゃいけないなと、この分じゃロンドンのオリンピックもダメだね、メダルダウン、あ違うか、あれはメルトダウンだね。(笑)
とにかくあのなんていうかね、政府とか東電のね対応はまずい、「おーいお前達対応まずいぞ!即ゲンパツ(厳罰)だ。」(笑)
すみません、こんなくだらないことを喋ってますけど もね、あのー津波も、私は隆介(米田氏のこと)なんかと気仙沼行ったんですけど、今はね、うーんもっとひどいというか、結局何にもしてくれないから精神的に参ってるよねあの仮設の人たちもね、もう生きる望みもねえなんてこと言ってんですけども、やっぱり嫌なもんですよ。私も親戚だ、兄弟も失ってますが、そのたんびに、しょっちゅう気仙沼に葬式で行くんですけどね、夜になると真っ暗なんです、あの町が。
北千住の町が真っ暗、考えただけで恐ろしいでしょ。で、灯り一つ無いんです。灯りなんかいらない、いらないって言うか、もう津波でね、やられて電気も来てないわけですけども結局、そこは特区で家建てちゃいけないということになってるんで、だから電気もいかない。
ひどいもんでございますけどもね。で、また、私は冬になると寒いて言うんで支援物資を送り続けているんですね、ご婦人のものとか。ただ向こうはね、もらい馴れてるんだよね、やだねーあいつらも本当に、「タオルはいらないよ」なんてことを言っている。「お前たち、そうじゃない、みんな善意なんだから何でも頂いたら、ありがとうというそういう気持ちにならねえのか」「いらないものはいらねえんだ」もう贅沢になってんだね。ところが、その贅沢な気仙沼の人たちも実は法律には従順なんだよ。
権力はきちんと気仙沼人を法律に従順な人種にしたんだね。津波の時にみんな車で逃げた、2車線なんです。それで、後ろから海から津波が来ている、みんな車で逃げてる。ところが車に乗ってた人が「このまんまじゃ死ぬ」てんで車を降りて逃げちゃった。だからもう車が詰まって動かない。ところがこちらの1車線は、海に向うバカはいないんだよ、開いてるんだよ、開いてるのに法規守って行かねえんだよ。おかしいよ、気仙沼の連中は、みんな上から「行け行け」と言ってるんだけど、違反しないでみんな死んじゃったんです。
これは有名な話です。死ぬ時に上の人に向って「どうもお世話になりました」、そんなことある?俺だったらさ、「やだー死ぬのやだー」ってやるよね。「お世話になりました、じゃあね」そのまま流されていったんです。』

(次週につづく)

作成者 yajiuma : 2011年12月9日(金)
 
                           ・・・以上・・・
 
「明大土曜会」というのは、60年安保闘争、60年代の学園闘争などを担った明大のかつての活動家などを結集した会で、現在、再び、脱原発運動などの活動を再開しておられます。
柳家三壽さんのお話も、笑いと涙、の底に、何でいまだにそんなに国に従順なんだ、という無念さが感じられ、やはり、一味違う噺家さんのようですが、これからの更なるご活躍を願っています。

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