Quantcast
Channel: 無心
Viewing all articles
Browse latest Browse all 2344

今のウクライナは25年後のニポン

$
0
0
日本では、放射能の人体に対して与える影響が、余りにも過小評価されているように思います。
以下、きっこのブログさんより一部転載させて頂きますが、是非きっこさんのブログで全文お読みください。
 

2011.08.31

今のウクライナは25年後のニポン

まずは、次の映像を観てほしい。わずか5分40秒ほどの映像だけど、これは、イタリアの国営放送局が、チェルノブイリの原発事故から25年を迎えた、現在のウクライナの首都キエフの病院を取材したものだ。日本語の字幕がついてるので、イタリア語が分からなくても大丈夫だけど、目が不自由で、音声変換ソフトを使って「きっこのブログ」を読んでくれてる人は、字幕を読むことはできないので、あたしが内容を説明しつつ進めてくから、映像は飛ばして本文を読み進んでほしい。
 
 
 
映像を観なかった人たちのためにザクッと解説すると、これは、現在のキエフの病院で治療を受けてる赤ちゃんたちの様子と、治療にあたってる医師へのインタビュー、そして、我が子を治療してもらってる若いお母さんへのインタビューで構成されてるドキュメンタリーだ。「悪性腫瘍(癌)」を始め、「二分脊椎症」「頭蓋骨腫瘍」「脳水腫」などの重病で、手術を控えている赤ちゃんもいれば、手の施しようのない赤ちゃんもいる。
で、ここで考えて欲しいのは、これはウクライナの「現在の状況」だってことだ。ベッドに並んでる重病の赤ちゃんたちは、みんな、去年か今年に生まれた子たちで、そのお母さんやお父さんはと言えば、まだみんな若い。つまり、チェルノブイリの原発事故の時に子供だった人たちが、それから25年が経ち、大人になって、授かった子たちなのだ。ウクライナやベラルーシでは、チェルノブイリの原発事故で被曝した子供たちが、とてもたくさん甲状腺癌を発症したけど、幸いにも病気を免れた子供たちでも、自分が大人になってから子供を作ったら、こうした赤ちゃんが生まれて来たってワケだ。
 
                                 略
 

‥‥そんなワケで、年間の被曝量が5ミリシーベルトを超える土地の住民に移住を義務づけたウクライナ政府と、子供にまで20ミリシーベルトの土地で暮らすことを強要したニポン政府、あまりにもカケ離れた両政府の対応だけど、さらに驚くのが、食べ物に関する暫定規準値だ。ニポンでは、水も、野菜も、果物も、肉も、魚も、ほとんどの食品の規準値を1kgあたり500ベクレルに設定したけど、ウクライナでは、毎日たくさん摂取する水は2ベクレル、毎日食べる野菜は40ベクレル、野菜よりは摂取量の少ない果物は70ベクレル、そして、肉は200ベクレル、魚は150ベクレルと、どれもニポンよりは遥かに厳しく設定してるし、それぞれの食材の摂取量まで考えて設定してるのだ。
さらに言えば、ニポンでは、大人も子供も500ベクレルを押し付けられてるけど、ウクライナでは、こうした基準とは別に「幼児の基準」が設けてあり、幼児はどんな食材でも「1kgあたり最大40ベクレル」と決められてる。つまり、1kgあたり200ベクレルの肉や150ベクレルの魚は、大人や大きな子供は食べてもいいけど、幼児には食べさせちゃいけないことになってる。
で、ここまで書いてきたことを総括すれば、チェルノブイリの事故の時に子供だったウクライナの人たちは、ニポンよりも遥かに厳しい居住区域制限を受け、ニポンよりも遥かに厳しい食品の汚染度制限まで受けて暮らして来たのに、大人になって子供を産んでみたら、冒頭で紹介した映像のような結果が待ってた‥‥ってことなのだ。だから、ウクライナの子供たちよりも遥かに汚染度の高い地域で暮らし、ウクライナの子供たちよりも遥かに汚染度の高い食材ばかり食べ続けて行ったニポンの子供たちが、今から15年後、20年後、25年後、大人になった時に、どんな結果が待ってるかは、火を見るよりも明らかだろう。
 
                                  略
 





Viewing all articles
Browse latest Browse all 2344

Trending Articles