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[転載] 足尾銅山の話 『足尾から来た女』

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【足尾銅山の話】...

23年前、私が朝鮮大学校の歴史地理学部2年の時、社会実習で栃木県上都賀郡足尾町にある、『足尾銅山』に行きました。

足尾鉱山へ行った理由は、銅山の労働者として朝鮮人強制連行があった事と、日本社会が銅の生産を急ぎ、環境破壊の上、多くの日本人の村人達を死に至らしめたことを習いに行ったのでした。

当時の青銅の技術は、銅生産の過程に毒ガスが発生しました。そのため鉱毒ガスやそれによる酸性雨により、近辺の山の木は枯れ禿山となり、人間もその毒ガスで死に至りました。小さな村が完全に無くなった場所さえあります。

日本が近代化し、明治におきた日本最初の公害問題・事件と言っても良いでしょう。これを『足尾鉱毒事件』と言います。

1890年代、栃木の政治家であった田中正造さんが中心となり国に問題提起するものの、精錬所は約90年後の1980年代まで生産を続けました。ところが2011年に発生した東北地方太平洋沖地震の影響で渡良瀬川下流から、この時の影響であった鉛が、基準値を超え検出され現在でも影響が残っています。

朝鮮人強制労働者は、最初に連行されたのが1940年で、それから敗戦までの5年間に2416人が来ているそうです。最高で、労働者数の70%を占めていたまで言われています。足を骨折しただけで切断、危険な現場で働きながら、食事は山菜の中に米粒がうかんでいるような物だったそうです。そして怪我や病気で仕事を休むと、食事が与えられなかったとも当時の方(故・鄭雲模先生)が証言されています。

1890年から124年もの月日が経っているのに、現在も足尾は禿山で、鉛が川に流れています。強制連行された方々に対しての補償問題も解決していません。福島原発放射能問題も、1万年後まで解決しないと言います。こんなに自然の多く、水がそのまま飲め、美しい国なのに…


さて今回、この話をNHKが『足尾から来た女』という題名で、1/18、1/25の連続でドラマ化し、放送します。ご観覧ください。


NHKドラマ『足尾から来た女』のホームページ
http://www.nhk.or.jp/dodra/ashio/

100年前の日本で
"国によって故郷を奪われた人々"がいた―

激動の時代の中、たくましく生き抜いた一人の女の物語

「足尾から来た女」
 
明治末。栃木県谷中村は足尾銅山の鉱毒で田畑を汚染された。田中正造の闘いもむなしく、村は16戸にまで激減。国は住人に村を捨てるように命じ、残った家の強制執行に踏み切った。
この谷中村の娘が田中正造の仲介で社会運動家・福田英子宅に家政婦として派遣された史実をもとに、一人の女性が見知らぬ東京の地で石川三四郎や幸徳秋水ら社会主義者たち、さらに石川啄木や与謝野晶子など多彩な人物と交わる中で成長する姿を描く。
故郷を失う苦しみを味わいつつ人間としての尊厳を守り、たくましく生き抜くヒロインを、NHKドラマでは連続テレビ小説「カーネーション」以来の単独主演となる尾野真千子が演じる。

転載元: 幸せの青い鳥


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