投票率の記録的低さが示すように、選択肢のない都議選でしたが、組織と無縁な普通の国民の声を再び結集するためには。
以下、天木氏のブログより。
天木直人のメールマガジン2013年6月24日第464号
都議会選挙の結果についてやはり一言書きとどめて置きたい。
予想されていたとはいえ、ここまで自民党が勝ったことは衝撃的だ。
このままでは一か月後の参院選も同様の結果に終わるだろう。
都議会選の結果について各紙の社説を見ると、安倍自民党が評価されたとする読売、産経のお笑い解説は別として、ほとんどが自民党の大勝利ではなく、昨年末の衆院選からさらに悪化している民主党の大敗北という事で一致している。
そして自公政権に対する明確な政策を掲げる受け皿の欠如が自公政権への消極的支持につながったとしている。
政治解説を待つまでもなく、誰もがそう思っていることだ。
それでは参院選までに野党はその声に答えられるのか。
躍進した共産党やみんなの党は自公政権の対立軸になりえないことは明白だ。
共産党が政権交代可能な政党でない以上、共産党の躍進は自公政権を結果的に補完することになる。
みんなの党は本質において自民党と変わらない。
その意味でみんなの党の躍進もまた自公政権を補完するだけだ。
果たして自公政権に変わる選択肢としての本物の受け皿は今後出てくるのだろうか。
既存の政党、政治家の中で自公政権の政策に対して最も明確に対立軸を打ち出しているのは小沢一郎の生活の党である。
その小沢一郎の「生活の党」の下に、分裂するであろう民主党の一部と、このままではどうにもならない弱小リベラル政党が終結するしかない。
それが直ちに今度の参院選で自公政権を倒すことはできないにしても、安倍自民党政権の行き詰まりとともに、次の衆院選では政権選択の党となり得ることは十分考えられる。
その時はみんなの党も小沢の下に結集するほかはない。
問題は小沢一郎の「生活の党」は終わったのではないかということである。
たとえ余力があるとしてもあそこまで小沢つぶしに動いた政治勢力や官僚、メディアが、小沢復活を許すはずがないということである。
それを跳ね返して小沢一郎が自公政権に対抗できる勢力を再結集できる唯一の道は、自公政権とそれを支える官僚、メディア、米国支配に抗する一般国民の怒りをどこまでストレートに結集できるかだ。
この国を支配してきた勢力に対するいわば民衆革命である。
果たして小沢一郎にそれが出来るのか。その動きを見せるのか。
参院選までの一か月の間に注目すべきはその一点である(了)