原発ゼロ社会の実現のために。
以下、天木直人氏のフログより。
時間をかけて原発ゼロ社会を実現するなどという事は誰でも言えることだ。
野田首相さえ言い出している。
しかし時間をかけて脱原発をするということは原発を維持することと同じだ。
もちろん原発廃止ではなく原発依存を十数%に減らすなどというのは原発維持だ。
原発ゼロを目指すなら、いますぐ原発廃絶を宣言しそれに向かって準備をはじめなければならないのだ。
いま決断しても原発ゼロ社会を実現するにはある程度の年数は必要だ。
だから例えばドイツのように10年先に原発をなくすというのはいますぐ原発廃止を決断するということなのである。
なぜ日本では原発はなくならないのか。なくせないのか。
電力会社を存続させるためだ。
大企業の金儲けのためだ。
経済発展には電力需要に見合う廉価で安定した電力供給が必要だ
世界に誇る原発技術を手放したくなからだ。
将来の核武装の可能性を残しておきたいからだ。
などという理由が挙げられている。
それはそのとおりに違いない。
しかし原発事故を経験した我々にとって、それらは決定的な理由ではない。
それらは克服できない理由にはならない。
皆がその気になって決断し、知恵を出し合えば原発なしでも十分にやっていける日本をつくることは出来るはずだ。
それではなぜ日本の指導者たちは原発ゼロの決断をしないのか。
出来ないのか。
それはズバリ米国の圧力があるからだ。
それではなぜ米国は日本に圧力をかけてまで原発を持たせようとするのか。
原発ゼロの方針を日本が打ち出すことに対して米国はなぜ強く反対するのか。
日本企業が金儲けに走ろうと、日本が電力需給に困ろうと、日本の成長力が落ちようと、米国にとってそれらは大きな問題ではないはずだ。
それどころか日本が原発を持つことに米国は当初消極的だったはずだ。
日本が潜在的な核保有国になることに米国は強い抵抗感があるはずだ。
それなのに何故米国は日本の原発維持にそれほどこだわるのだろうか。
ズバリそれは核兵器がこれ以上世界に拡散しないように管理するための片棒を日本に担がそうとしているからだ。
その事を、ジョン・ハレム米戦略国際問題研究所(CSIC)所長が10月24日の朝日新聞紙上でインタビューに見事に答えていた。
米国の言う核不拡散とは世界から核兵器をなくすという平和主義の観点から語られる核不拡散ではない。それは核保有にふさわしい国による核独占なのである。
どこまで行っても日本は米国の片棒を担がされるというわけだ。
米国は日本の原発ゼロを決して許さない。
日本の指導者たちはそんな米国に震え上がって決して原発ゼロを言い出さない。言い出せない。
そうなのだ。原発廃止は日米同盟破棄と同様、いまの日本の指導者たちにとっては絶対に言い出せないものなのである。
原発を手放すことは日米同盟をなくすことと同じく革命的である。
その原発廃止を小沢一郎はついに消費税増税と並んで明言した。
これは物凄いことなのだ。
小沢一郎が政権をとるようなことになれば、その時こそ日本に本当の意味で革命が起こる時である。
もちろん私はその日を願う一人である・・・
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