わが国の場合、権力というものは特定の個人というより、官僚制などのシステムそのものに宿っているのではないでしょうか。
以下、天木氏のブログより。
橋下徹大阪市長を独裁者だのヒトラー再来だのと有識者が言い、メディアが騒ぐ。
大阪市民や市役所の職員がそれを言うのはわかる。
しかし橋下イズムに焚きつけられて国民がそう思うのは的外れだ。
彼が政権をとってこの国の指導者になるならその通りだろう。
しかし、彼はまさしくその過激さゆえにこの国の権力者にはなれない宿命があった。
彼よりもはるかに強大で醜悪な既存権力側から潰される宿命にあった。
そしていまとなってはそれが現実のものになりつつあるのだ。
今週発売の週刊現代6月30日号は「橋下徹が殺される!」という特集記事を組んでいる。
おなじく週刊朝日6月29日号「橋下徹 国政進出断念 背後に前原・仙谷との密約説」という記事を掲げている。
前者は橋下徹が掲げた「霞ヶ関解体」と「地方分権」に危機感を抱いた官僚組織が、すさまじいまでに結束して、「あいつらを再起不能にせよ」と滅多打ちしようとした事が書かれている。
後者は、はっきりした書き方こそしていないが、維新の会は分断され、国政進出が不透明になってきたと書いている。 その背後に野田民主党執行部の懐柔があるとほのめかしている。
それは当然だ。
橋下大阪市長はかつて無責任な原発再稼動をするような民主党政権は潰すしかないと言い放った。
いかなる権力も、倒すと公言する者を絶対に許さない。
ましてや世論をうごかすアジテーターが倒閣宣言をしたのだ。
そんな橋下と小沢が結びつく事だけは許せないのだ。
そしていま小沢が潰され、橋下が懐柔されようとしている。
政局は様変わりしつつある・・・・
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