防衛大臣がウソをついても責任を問われない日本社会!
以下、昨日の天木直人氏のブログより。
きょう1月7日の報道で私がもっとも注目したのは何といってもこの記事だ。
すなわちインドに外遊している小野寺防衛大臣がニューデリーで同行記者に対し、4日夜のヘーゲル国防長官との電話会談に際して、ヘーゲル国防長官から安倍首相の靖国参拝について「近隣諸国との関係に注意してほしい」という言及があったことを明らかにしたという報道だ。
記者から質問されたから答えたという。
これを要するに米国防総省の発表を受けて記者が問いただしたのだ。
つまり5日の小野寺防衛大臣の日本記者に対する答弁では靖国参拝問題についての米国からの言及が一切語られなかった。
その後、米国防総省の発表によって、ヘーゲル国防長官が近隣諸国との関係改善を日本に求めたことがバラされた。
「それは本当か」
「あの時ヘーゲル国防長官はどう言ったのか」
そう同行記者が詰め寄ったということだ。
追いつめられた小野寺大臣が、米国防総省の発表を追認したというわけだ。
その時小野寺大臣はこう言ったかもしれない。
ウソは言っていない、と。
会談内容をすべて話す必要はない、と。
しかし、TBSは5日早朝の第一報ではっきりとこう伝えていた。
「ヘーゲル長官からは特にコメントはなかったということだった」と。
小野寺大臣はあの時、明らかにウソの記者発表をしたのだ。
これほど重大なスキャンダルであるというのに、それを追及するメディアは皆無だ。
ウソの記者会見を認めた小野寺大臣のニューデリーでの記者会見も、どの新聞も見落としそうな小さな報道にとどめ、何のコメントもなく事実だけを報じて終わっている。
本来ならばジャーナリストの矜持にかけて猛反発しなければならないところである。
メディアもまたウソ報道をした加担者なのである。
安倍政権とメディアのもたれあいを象徴するこの小野寺防衛大臣の迷走の舞台裏を国民に知らせてくれる週刊誌があらわれないものだろうか(了)