フィリピンの台風30号による被害に対しては、日本も最大限援助すべきと思いますが、御用ジャーナリストが利用することなど許されないでしょう。
以下、武田先生のブログより。
自称、国際ジャーナリストという人がいる。と言ってもその人のほとんどの人生は新聞社の社会部記者だから事件をおったり、警察に通ったりしていたのだから、国際関係も、まして科学的知見もほとんどないとも考えられるが、記事のひどさから見ると、おそらくは「知識があっても国についていれば食べていける」という東大教授と同じ「御用・国際ジャーナリスト」なのだろう。
彼の書いた記事は、ポーランドのワルシャワで行われている国連の会議でフィリピンの人が「台風30号で大きな被害を受けた。温暖化をすぐ防がないと」と涙ながらに訴えた。そのことを詳細に書いた後、最後に、「温暖化懐疑派の政治家や科学者はサノ代表の問いかけにどう反論するのだろうか。」と結んでいる。
これで「国際」、かつ「ジャーナリスト」なのだろうか。勉強していない感情だけの女子高校生(失礼!)という感じだ。まず、本人が「反論するのだろうか」というので、簡単な科学的事実を教えよう。
- もともと温暖化は1988年6月23日の学会ではなく、アメリカ上院でいわれたもので、最初から科学の問題ではなく、政治の問題である。また、フィリピンの人が新しい気象の理論を作ったのではない、多くの人が困窮していて助けを求めているので、政治的なパフォーマンスだ。
国際ジャーナリストを名乗っている本人がそんなこともわからないのかとこれは哀しくなる。
このぐらいのことは、ちょっとした知識のある人、国際政治を知っている人ならわかる。いろいろなことがあったが、京都議定書でも日本以外でCO2を削減している国はないし、言い出しっぺのアメリカが批准もしないでCO2を出しっぱなしである。
私はこの国際ジャーナリストはその経歴からいって、台風の大きさと気温の関係は「知っている」と思う。でも、このように「温暖化をあおる」記事を書かないと彼の収入がないのだ。かれはすでに「お金になるなら誤報も出す」というようになっていて、日本のためを考えているわけでもない。
日本がアジア・アフリカで唯一、独立を果たし、発展したのは何をおいても「日本人の誠実さ」である。このような国を売る国際ジャーナリストは精神を鍛え直し、日本人になってから社会に出てきてほしい。
「サノ代表の問いかけにどう反論するのだろうか」とは片腹痛い。
(平成25年11月13日)
武田邦彦