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田中龍作ジャーナル『【トルコ・反政府デモ】 テレビが伝えない首都アンカラの激しい衝突』

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トルコでは非暴力による抗議運動が続けられているようです。
以下、田中龍作ジャーナル様より。
 

【トルコ・反政府デモ】 テレビが伝えない首都アンカラの激しい衝突

彼女たちの前方わずか30mの所に機動隊が構える。丸腰どころかガスマスクもつけていない。勇気には敬服するばかりだった。=25日夜11時頃(日本時間26日朝5時頃)、アンカラ・ディクメン 写真:筆者=
彼女たちの前方わずか30mの所に機動隊が構える。丸腰どころかガスマスクもつけていない。勇気には敬服するばかりだった。=25日夜11時頃(日本時間26日朝5時頃)、アンカラ・ディクメン 写真:筆者=
 「権力側から見れば暴動、市民側から見れば革命」。トルコの首都アンカラは毎晩、このような状態になる――
  
 今月1日、警察との衝突で頭に催涙弾を受け2週間後に死亡した青年の追悼集会が25日夕(日本時間26日未明)、市内の公園で開かれた。祭壇がしつらえられたのは、青年が警察の凶弾に倒れた場所だ。そこが首相官邸のそばであることも、アンカラ市民の気持ちを昂ぶらせていた。
 “激戦地”のひとつアンカラ南東部の街・ディクメンを取材した。夜10時半、筆者が現場に着いた時には、大河のようなデモ隊が大通りを行進していた。車道一杯に広がり、警察宿舎に向かっていた。
 お年寄り、主婦、働き盛りの中年男性、若者…あらゆる年齢の人たちが国旗をかざし、シュプレヒコールをあげながら歩く。服装もジャージ姿や普段着だ。
 警察宿舎のはるか手前で機動隊は待ち構えていた。こちらは道路の両車線を塞いだ。ひとっこ一人通さない構えだ。 
 デモ隊の最前線は機動隊の隊列から30mしか離れていない。女性たちが国旗を振り拳を突き上げる。五十がらみのオバさんがリーダー格だ。
 アンカラの機動隊が手荒であることは聞き及んでいた。催涙弾の鉄製の筒を受けたくない。筆者は彼らに近づくと数カット撮っては、デモ隊の中に逃げ込んだ。
青年が凶弾に倒れた場所に祭壇がしつらえられた。=25日午後7時頃(日本時間26日午前1時頃)、アンカラ・クズライ公園 写真:筆者=
青年が凶弾に倒れた場所に祭壇がしつらえられた。=25日午後7時頃(日本時間26日午前1時頃)、アンカラ・クズライ公園 写真:筆者=
 ニラミ合いは10分も続いただろうか? 警察は放水車から催涙性の液をデモ隊に浴びせ始めた。
 「デクテートル・イシティファ=独裁者は辞めろ」「ファシズメ・オズム・オムザ=ファシストと戦うぞ」。シュプレヒコールが夜空に響いた。
 機動隊は催涙弾を放ち、続けざまに催涙性の液体を浴びせた。放水車を先頭に前進する。
 泣き叫ぶ女の子を肩車した父親が走って後列に退いた。デモ隊もジリジリ後ずさりする。
 機動隊の攻撃が始まって30分もすると、大通りは催涙ガスで霧が立ち込めたようになった。ガスマスクとゴーグルを着用していても目とノドが痛い。
 ガスにむせる筆者に「危ないからビルの陰に隠れていなさい」と促す声があった。ワンピース姿のおばちゃんだった。ガスマスクもゴーグルも着けていない。にもかかわらず、この余裕だ。戦い慣れているのだろうか。頭が下がった。
 そうこうしているうちに、アンカラ東部のトゥズル・チャユルでもデモが起きている、との情報が入った。人々が古タイヤなどを燃やして道路を塞いでいるという。すぐに車を走らせた。
 イスタンブール以外での衝突をテレビで見ることはあまりない。自己規制をしているのだろうか? 革命前夜、あるいは無政府状態とも言える光景が毎晩現出する首都アンカラ。エルドアン首相退陣を求めて市民が蜂起してから、間もなく一か月が経つ。
機動隊はここでもやる気がなさそうだった。“厭戦気分”が漂う。25日夜11時頃(日本時間26日朝5時頃)、アンカラ・ディクメン 写真:筆者=
機動隊はここでもやる気がなさそうだった。“厭戦気分”が漂う。25日夜11時頃(日本時間26日朝5時頃)、アンカラ・ディクメン 写真:筆者=
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                        ・・・以上・・・
 
 
日本でも、昔、催涙弾の水平撃ちで、死者がでました。
強力なガスで、半年くらい目の痛みが続き、視力もかなり低下した覚えがありますが、女性もかなり参加しているようなので、心配です。
このような非暴力直接行動で意志を表明し続ける勇気が、世界を変えることに繋がるのだと思います。
 
 
 
                   Joan Baez - I Shall Be Released - Concert 1972.avi

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