警視庁が発表していない「警視庁発表」のデモ参加者数についての考察を、以下、ざまぁみやがれい!様より。
2012年07月09日04:16に投稿
【スクープ】「首相官邸前デモの参加者数、実は警視庁は発表していなかった」という謎 (オルタナ) - Yahoo!ニュース
『今年3月から毎週金曜日、首相官邸前で開かれる「原発再稼働反対」デモの参加者数について、大手メディアが引用している「警視庁発表」の数字が実は存在しないことが明らかになった。』
謎ですね。これまでのデモの参加者数は「主催者発表」と「警視庁発表」に開きがあります。僕がツイッターで見た未確認情報では「警視庁発表はデモスタート時の数字だ」というものでしたが(あくまで未確認情報)。
ここに来て、警視庁発表そのものが存在しないという報道が出ています。
続きは以下。
『警視庁広報課は「各紙が持つ独自のルートで調べているのではないか」との見解を明らかにしたが、警視庁が発表していない数字を「警視庁発表」としたり、その数字の根拠が全く不明であるなど、報道モラルを大きく問われる事態に発展しそうだ。』
「独自のルート」と言う表現を警視庁広報課は使っているのですね。
よく「関係者によると」という表現がなされますが、この場合は「警視庁発表」とハッキリ書かれているものであって。ネットでは「記者クラブ」の談合によって決められているのではないか、という噂も出ているようです。
『首相官邸デモの参加者数については、直近の6月29日、7月6日の2回について、主催者側はそれぞれ「20万人、15万人」と発表した。』
まあそうですね。
『これに対して、大手新聞やテレビなど主要メディアは「警視庁発表」としてそれぞれ「2万人、2万1千人」と報じてきた。』
それも知っています。
『メーデーなど大型デモの参加者数については、総じて主催者側が多めの数字を発表し、地元警察が少なめの発表をすることが多かった。』
こういうこれまでの例については別に僕は関心がありません。正確な数値にも実はあんまり関心はないのですが。ただし、「警視庁発表」というものが一体どういうふうに決められた数値なのかについては関心があります。
『だが、一連の首相官邸前デモについて警視庁広報課は7月6日、「参加者数は安全面の問題から把握はしているが、一回も公表したことがない」ことを明らかにした。』
把握はしているのですね。だけども「公表」をしたことがないと。つまりは個人的に伝えるということは否定していないのですね。
『同課の担当者は、各メディアが引用している「警察発表」という表記について「各紙が持つ独自のルートで調べているのではないか」と答えた。人数をなぜ公表しないのかという質問については、「答えられない」との回答だった。』
答えてもいいと思うのですけれども、答えられないのですか。まあいいんですけれども。
『問題は三つある。一つ目は、警視庁が発表していない数字を、あたかも「警視庁発表」と偽って報道していること。二つ目は、誰がその数字を調べているのか、あるいは作っているのかという点。三つ目は、発表されていないにもかかわらず、大手メディア各社がなぜ「横並び」で同じ数字を報じているのかという点だ。』
まあそうですね。
『新聞報道に詳しい、あるメディア関係者は「大手メディアで原発再稼動反対デモの記事を書いているのは、おそらく各社社会部の遊軍記者か、警視庁の公安担当記者。彼らが記者クラブ内で数字を『話し合い』で統一している可能性がある」と話す。』
原発再稼働反対でもの記事を書いている記者が推測で述べられていますね。
- 各社社会部の遊軍記者
- 警視庁の公安担当記者
- 彼らが記者クラブ内で、数字を話し合いで統一している可能性
それをメディアは、「警視庁発表」という表現で報道しているということか。警視庁はこれに対して抗議もしないわけで。
『「その理由は、こうしたデモの参加者の数や、大事故の死亡者数が報道各社によって違うことを、各社の記者たちは非常に嫌う性質があるからだ」と分析している。』
なんだよそれ……。
『「特に、他社の数字と違うことを恐れるのは大手通信社の記者で、しかも大手通信社の記事配信による数字を引用しておけば責任を問われないと考える新聞やテレビのデスク(編集者)が多いため、二重の意味で数字の横並びが起きやすい」としている。(オルタナS副編集長=池田真隆)』
他者と同じならば責任を問われないという見方ですね。
他社と違う記事を書くほうがよいと思うのですけれども。ソッチのほうが個性があるわけで。ただし、横並びで一緒でなければ、「なぜ違うのですか?」という質問も受けるわけで。それに対する答えがきちんとあるなら問題は無さそうですが。
この参加者発表についいて、いろいろな比較をしている人がいます。特に安保の際の写真と比較して、数値が少ないと言っている人がいますね。
このブログの管理人は、シニカルで冷静ですから、僕は結構ファンでちょくちょく見ています。だけども、今回の首相官邸前デモの人数に関しては妙に熱くなっています。そこで2枚の画像を比較して熱く論じています
関心がある方はリンク先をお読みになるとよいと思います。
いろんな考え方はあります(だからでも参加者数には僕は関心があまりないのですが)。まあ安保の時のほうが人数が多そうだということには僕は異論はありませんし。
ただ、写真はウソもつきます。瞬間を切り取るものなのですね。下が安保、上が最近の首相官邸前デモですね。明らかに首相官邸前でものほうが少なく見えます。ただしこれは見え方です。
この2枚の写真だけで比較して数を語り合うのはやっぱり、写真が付くウソ、を前提にしていない気もします。
安保の際の写真は国会議事堂を取り囲んで、群衆がそこにステイしているように見えます(実際はどうかわからない)が、最近の首相官邸前デモは、首相官邸前まで来たらそこでどんどん解散していく(通過していく)という人の流れがあります。流動的なのですね。
ですから2枚の写真を示すだけではあんまり比較できないのではないかなあと思ったりもします。
これは夜の画像ですね。空白も目立ちますが、上記の昼の写真よりも多いわけで。首相官邸前デモはつねに流動的で、常時参加、常時解散というものですね。また首相官邸前にとどまり続けることは出来ないのですね。
1枚の写真だけでは数値のイメージがつきづらいのではないか。これもまた異論がないところだと思います。
過去の安保の際の参加者数についてもどれだけ正しいものなのかは、今検証されていなかったりもしますし。
そういう意味で正確な人数というのは僕はあまり関心がないのです。出せないのですから。
ただし、算出方法や、発表者側の移行などには関心があります。
・・・以上・・・
警視庁発表、となっているのですから、もし違うならほかの表現にしてもらいたいですが、やはり、記者クラブ体質から暗黙の了解があったのでしょう。
安保の時は、反対の請願署名が1000万を超えていて、確かに国民の反対も多かったと思いますが、当時は、まだ労組などが勢力を誇っていて、組織参加もあり、国会前のデモ隊の数字の比較だけでは余り意味はないのかも知れません。
組織に属さない圧倒的な数の個人が、一人一人、その意志を現わすため、国会前で行動する時代になった、ということが大事なのだと思います。